(※ 注意: この授業は2001年に実施したもの)
●MIDIメッセージとは何か?
![]() ※チャンネルメッセージ
※チャンネルメッセージ > ボイスメッセージ
▼チャンネルメッセージ > ボイスメッセージ詳細
※このなかで、今回問題となるMIDIメッセージは、 プログラムチェンジ コントロールチェンジである。 |
●音色の指定
音源内部で、音色はすべて番号を付けられて管理されている。 その番号の事を「プログラム番号」という。
![]() 注) Performerでは、プログラムチェンジのことを、 「Patch Change」という言い方をしている。 ●プログラムチェンジでは、128個の音色しか選べない。
![]() 128色の絵の具を置いたパレットのような ものである。 この音色のパレットのようなものをイメージすることで、次に説明するバンクについて が理解しやすくなるだろう。 プログラムチェンジは、パレット上の128音色の中でしか 音色を選ぶことが出来ない。 何故 128個かというと、MIDIは 8ビットの世界なので、つまり扱える数値は0〜255までであり、 更にそれを2つに分け、0〜127までをパラメータの管理に使用している為である。 つまり、音色も0〜127の間で番号が割り当てられている。そのため、128個というわけだ。 MIDIを情報処理の面から理解したい人は、中級第一回の MIDI概論 I の 「5 MIDIメッセージの仕組み」"を参照のこと。 |
それでは、シンセサイザー(MIDI音源)に内蔵できる音色数は、わずか128音色なのだろうか? そんなはずはない。 SC88proの総音色数は「1,117音色」もある。 現代の標準的な音楽制作用音源では、約2,000音色も内蔵している。 ( korg Triton-Rack) ではどのようにして、それを管理しているのだろうか。 どのようにして、128音色以上ある音色を指定するデータを作るのだろうか。 ●バンクと バンクセレクト
![]() 最大で128音色、この上にのせることが出来る。 「バンク」= 「音色テーブル」 = 「128音色のせたパレット」 ![]() バンクを複数設けることで、128音色以上の 音色を内蔵させることが出来る。左の図の例では、 バンク1とバンク2の合計で、256音色を内蔵させることが 出来たわけだ。 128× 2 = 256音色 ●MIDIメッセージで、バンクを選択する方法
●コントロールチェンジとは
![]() ▼SC88proで、使用可能なコントロールチェンジ一覧
●具体的に「CC#0」と「CC#32」をどう使用するのか?
そこで、、、 この授業では、 SC88proでのバンクの選択の仕方に絞って説明する。 (SC88proの音色設定に絞って説明する) しかし、その前に、あと一つだけ説明を要する。 それは、「GS音源の音色構造」についてだ。 何故かというと、SC88proは、「GS音源」というタイプの音源だからである。 GS音源の構造は、バンクを応用的に使用しているものである。 「プログラムチェンジ」や「バンク」、 「バンクセレクトのためのCC#0、CC#32」 の事を踏まえた上で、次ぎに進みたい。 |
●「General MIDI」(GM)
▼「機能面での共通性」で最も大事なものとは?
つまり、GMでは以下のように、音色マッピングを規定することになっている。 ( この規定をGMサウンド・リファレンス・テーブルという)
![]() 左の図の音色テーブルは、それぞれ違うメーカーの GM対応音源だとする。 音色名は違うが、「同じプログラム番号」に対して、「同じような音色」が 配置されていることが解ると思う。 例えば、「PC#2」を設定したなら、 GM対応音源であれば、A社のものでも、B社のものでも、 だいたい「明るいピアノの音」の 音色で鳴ってくれる。 ※GMは、MIDI規格のRPの項で、正式に定義されているものである。 ※ここでは、GM(レベル1)の説明にとどめておく。 ●「GS」、「XG」について
▼「より詳細に定められた機能の共通性」で最も大事なものとは?
つまり、GSでは以下のように、「PC#に対応する音色」と、「作成すべきバンク」、「バンクに配置する音色」を規定することになっている。 ( この規定をGS トーンマッピングという)
※これはわかりにくいのである。
|
![]() ![]() |
上の図の音色テーブルは、それぞれ違うメーカーのGS対応音源だとする。 音色名は違うが、同じ「プログラム番号」や「バンク」に対して、同じような音色が 配置されている。 例えば、「バンク8」の「PC#2」を設定したなら、 GS対応音源であれば、 「明るいピアノでステレオ」のような 音色で鳴ってくれる。 GMでは、「明るいピアノの音」としか指定できないことから、 GMよりも、より細かく音色を指定できるわけである。 |
音色数やエフェクターの数で、SC88proの方が充実している。
▼結局、SC88proの音色構造はこのようになっている。 MIDI音源の中でも、わりと複雑な構造を持つタイプと言える。 ![]() ●結局、SC88proで音色を指定する為には、何を把握したら良いか?
|
▼ その音色は「何 Mapか?」
▼ その音色は「何番のバンクを使用しているのか?」
▼ その音色の「プログラム番号は何番か?」
|
●「CC#0 , CC#32 」と「PC#」はどのように使用するか?
▼Map指定する ( CC#32)
▼バンクを指定する ( CC#0)
▼プログラム番号を指定する (PC#)
▼具体例 「8番目のバンク」= CC#0 ,値8 「SC88pro Map」= CC#32 ,値3 「プログラム番号3番の音色」= PC# 2 ![]() これで「SC88proの音色を指定するデータ」の入力が完了した。 ![]() |